業務用エアコンの取付工事は、家庭用の場合と異なり、現場ごとに工事の費用が大きく違ってきます。家庭用はもともと室内機と室外機が近くに設置できるように間取りが設計されていることが多いため、基本の工事料金の算出が容易にできますが、業務用エアコンの場合には現場の状況がさまざまであることから、料金の目安が定まりません。そのため、工事の前の現場調査が非常に重要な役割を果たすことになっていて、設置場所の室内の広さをはじめ、使用用途や冷暖房の熱効率などを吟味した上で、現場に最適な室内機の形状や設置位置などを依頼者に対して提案していきます。さらに室外機の設置場所スペースについても、搬入経路や排熱などを検討した上で、依頼者からのニーズを踏まえて提案することが大切です。

業務用エアコンの取付の際の手順としては、まず最初に搬入経路と工事作業を行うスペースの十分に確保をしてから、室内のものに汚れや傷が付かないように養生を行います。その後冷媒ガスの回収を行ってから、現在使っている室内機や室外機を取り外して、新しく設置する室内機と室外機を適切に取付ます。その後、化粧パネルやリモコンなども設置して、真空引きと気密試験などを起こった後に安全に運転できるかどうかの試運転を行って、全ての工事が完了です。工事の状況によっても異なりますが、一般的には1台あたりの工事に6時間から8時間程度の時間がかかり、最後に清掃をしてから引き渡しとなります。